平成25年度粟国村村勢要覧

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平成25年度粟国村村勢要覧

マースヤー旧暦の大晦日の夕刻から唄や舞踊を披露しながら家々を練り歩き、無病息災と豊穣を祈願する伝統行事。初起こし(ウクシ)旧暦の正月3日目に、豊年満作、子孫繁栄、健康を祈願し、三線と踊りで集落を回る行事。ハーリー豊漁や航海無事を祈願し、粟国港で行われる職場や地域で結成されたチーム対抗の爬龍船競争。ヤガン折目(ウユミ)旧暦の6月24日から3日間行われる島最大の祭祀。3日目には一般も参加でき、島の繁栄と人々の健康を祈願する。先人より受け継がれる、伝統の技と文化国島は昔から信仰心粟が厚く、祖先の霊を祀る行事は欠かしません。伝統行事や年中行事は、旧暦にのっとり島の文化として受け継がれています。村の一年はマースヤーで始まります。大晦日の夜から元旦にかけて行われる伝統行事で、11ある各原組ごとに地域内の各家々に塩(マース)を配りながら練り歩いて歌や踊りで無病息災と豊穣を祈ります。旧暦正月2日は船起こし(ウクシ)。船を持つ個人だけでなく、フェリーでも1年の航海安全を願って催されます。旧暦正月3日の初起こし(ウクシ)の日に、各家庭では庭へ蒔く白砂を取りに行く習慣があります。旧暦5月4日のハーリーは水産業を振興し、航海及び操業安全と大漁を祈る行事です。旧暦5月15日の島ウガンには、宮小の前に各原組が集まり、供物をお供えして祝女とともに村民の健康を祈願します。粟のご飯を作り、祖先に粟の豊作を願う「粟シチュマ」の行事が行われるのは旧暦5月下旬の壬の日。翌日は牧童の慰安日とされていました。旧暦の6月24日、25日、26日の3日間を通して行われる「ヤガン折目(ウユミ)」は、島最大の祭祀です。1日目は午後5時頃、各区長、各原組のヤトゥイ(雇)は祝女と共にエーガー拝所に集まり、山の神のお迎えをします。2日目は午後7時頃、東の両ヌル、西のスイミチジ、以下の神人、ニイブトゥイ神、ヤトゥイ(雇)、各区長が大中の火ぬ神の祠前に集まり、ヤカン神の来臨の御礼と翌日の折目の案内と無事終了を祈願します。また、東と西の神々が同時に前に出て、同時に祈願して終わります。最終日は、午前10時頃、始めますという朝のウンヌキグト(お願い事を伝える申し開き)が始まります。年中行事の中で盛大な神事であり、村民をはじめ多くの観光客がイビガナシーに集まり健康や子宝の祈願をします。また、夜には奉納相撲が行われます。ヤガン折目(ウユミ)では、村指定文化財「松尾御嶽のイタジイの木」から、葉をカーブイ(冠)として利用します。旧暦9月には、島の東海岸、照喜名原通称ウーグ砂浜にある拝所で、グーシーといわれる祈願が行われ、その昔、首里から移住して来た祖先の恩徳・偉業をしのび、祖先への敬慕の念を示します。旧暦9月1日は字浜、同9月15日は字西・東の人々が、門中ごとに沖縄本島を遥拝します。旧暦10月1日の「カママーイ」は火災予防のために行われたのがはじまりですが、各家庭の伸びすぎた樹木の枝を伐採できる日にもなっています。参考資料/『粟国村誌』9