平成25年度粟国村村勢要覧

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平成25年度粟国村村勢要覧

特集Ⅱ私のてるくむんじゅる株式会社沖縄製塩研究所所長小渡幸信さん天然塩づくり、観光、農業の自らの仕事に取り組む3人島への思いを語っ自然塩づくりに四半世紀復帰前まで沖縄では自由に塩づくりができましたが、復帰後、専売制で作れなくなりました。手に入るのは精製塩で、これはほぼ100%の塩化ナトリウムです。ニガリ成分は全く含まれていません。ニガリには保存料の役割もあるんです。スクガラスで実験したことあります。精製塩と自然塩で比べてみると、自然塩を使ったほうが、断然保存が効くんです。全ての生き物は海から生まれました。だから、海水に含まれる元素と人体に含まれる元素の組成はよく似ています。塩には食べ物の味を引き立てることのほかに、栄養の吸収と排泄という、人の体にとって大切な役目ももっています。海水には97種の微量のミネラルが含まれています。生き物にとって塩はどうあるべきかというのが私の研究の大きなテーマですが、簡単にいうと、海水に含まれているミネラル、ニガリをいかに残すかということです。塩づくりのために粟国島を選んだのは人工的な汚れが少なくてきれいな海水があるからですが、偶然にも、粟国島にはマースヤーという正月の塩売りの伝統行事がある。塩の大切さを行事を通して伝えてきた島なんですね。仕事は、商売優先ではなくて、まじめに考えないといいものが作れません。塩つくりは単純な作業ですが、単純なものほど難しい。これまでに最高のものが出来たという実感はまだありません。だから、いつも一生勉強という気持ちで取り組んでいます。失敗も多いけれど、失敗を恐れていては何もできませんからね。畜産農家与那城義幸さん12